序章 / 美しき小国
初めてあなたの国に降り立った時の事は、決して忘れる事が出来ません。 それは丁度夜明けでした。 煙を吐いてそそり立つ火山と湖、そして朝靄のたなびく緑豊かな大地に点在する小さな家々、 それは箱庭のような美しい風景が眼下に展がっていました。 「なんて美しい国なんだろう」、それが私の第一印象でした。