終章 / 虹の彼方へ

超高層ビルの窓から見渡す限り家々で埋まった東京の街をみつめながら
私は今、ティカルのピラミッドの頂上から見た原生林の樹海を想い浮かべています。
人の営みの果てしなさと自然の営みの果てしなさについて考えているところです。
その昔、人々は自然を畏れ自然に従って生きて来たのだと思います。
大自然の環境が人の生活を規定し、人はそれに従うかたちで文化が育まれて来たのだと思います。
自然環境が文化を形成したという事です。
しかしこの見渡す限りの家と車の洪水は何でしょう。文化が自然環境を変えてしまったのです。
かつて自然環境が文化を形成した、その文化によって自然環境が変化させられているという事。
文化によって創り出された環境によって生み出される文化とは、果たしてどんなものなのでしょうか。
螺旋構造の様な、メビウスの帯の様なそんな文化の中で生活しながら
私は今、あの美しい湖畔の村で暮らすあなた達の事を考えています。

 

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