人生に様々な転機があるように、国の歴史にも転機があります。ベトナムにとってそれは、フランスとの出会いでした。18世紀南北に分裂していたベトナムは、統一の際フランスの志願兵と宣教師の助力を仰ぎます。これが躓きの始まりでした。これをきっかけに、フランスはベトナムを植民地化してしまいます。「悪い男に引っかかった」、というべきでしょう。その後数十年にわたりフランスに支配され、第二次世界大戦では同じアジアの仲間(日本)にまで侵略されてしまいます。そんな踏んだり蹴ったりのベトナムにも、ようやく独立のチャンスが訪れます。第二次大戦が終わり「悪い男」と縁が切れると思ったのも束の間、フランスはお金儲けの好きな友人(イギリス)を助っ人に復縁を迫ります。北部はホー・チ・ミン等により独立解放されたものの、南部は再びフランスの支配下になってしまいます。以降南北の長い戦いが続くのですが、戦況が不利になったフランスは今度は喧嘩好きな友人(アメリカ)に助けを求めます。「往生際が悪い男ですよね。おまけに友達も最悪。」そして、あのベトナム戦争が始まります。ゲリラ戦に手を焼いたアメリカは、ゲリラの隠れ家である密林を全て枯れ野にしてしまおうという、とんでもない事を思い付きました。[ベトちゃん、ドクちゃん]を産んでしまった[枯れ葉剤作戦・エージェントオレンジ]です。他国を[ならず者国家]と呼ぶ国は、僅か30年前空から化学兵器をばらまいていたのです。ベトナムが苦難の末独立を勝ち取ったのは、1975年4月30日。今から27年前の事です。皆さん、悪い男や喧嘩好きな男には気をつけましょう!
|