「ガタ~ン」と大きな音がして、突然列車が止まりました。窓の外はまだ暗闇です。やがて列車の中がざわざわとしてきました。駅に着いたらしいのですが、どこの駅なのか誰もわかりません。やがて一人、二人ホームに降りて行きます。なんのアナウンスもないのですが、どうやら目的地のラオカイ駅に着いたようです。バタバタと荷物をまとめホームに降り立つと、僕と同じように寝ぼけ眼の人々がぞろぞろと降りて来ました。中国との国境の町ラオカイの駅前には、夜明け前だというのにたくさんのバスがエンジンをかけて待っていました。山道をひたすら登ること1時間あまり、バスは高原都市サパに辿り着きました。海抜1500mにあるサパは夏でも涼しく、高温多湿のベトナムでは避暑地として人気を集めています。又周囲にはモン族をはじめ少数山岳民族の村が点在しているため、これらのを村々を訪ねる基地としても最近注目を集めています。ヴィクトリアホテルはサパの町を見下ろす丘の上にありました。フランス資本のこのホテルチェーンは近年ベトナムで急速に力を付けてきているのですが、インテリアのセンスも良くどこに泊まってもハズレがありません。僕は今回メコンデルタのカントーとミトー、そしてここサパに宿泊しましたが、それぞれ特徴もありなかなか良い感じでした。 |