この間ブルガリアとルーマニアへ行ってきました。ブルガリアと言うとすぐにヨーグルトを思い浮かべますが、実はバラの産地としても有名です。バラと言っても鑑賞用ではなくて、香水の原料となるローズオイルを採る為のバラです。たくさんの花弁がついたピンク色のブルガリアのバラは、見た目も美しいのですが甘くて爽やかでなんとも言えない良い香りがします。ブルガリアの中央部バルカン山脈の裾野には広大なバラ園が広がっていて、辺りは[バラの谷]と呼ばれています。毎年バラの花の摘み取りが行われる5月末から6月初旬にかけて、収穫を祝う[バラの谷の祭り]が行われます。祭りは数日間続き様々な催しが行われるのですが、中でも印象に残ったのは[バルカンの子供たち]と呼ばれる催しでした。バルカン半島にはブルガリアをはじめルーマニア、ギリシャ、ボスニア、セルビア、マケドニア、アルバニアなどたくさんの国々があり、それぞれ独自の文化を持った民族が暮らしています。時にそれは民族紛争という悲惨な結果を招く事もあります。僕もTVや新聞を通じて一応知ってはいるのですが、民族紛争というのは今ひとつ実感が湧きませんでした。日本人以外を全て[外人]と呼ぶ国に暮らしていると、他民族が同居している状態をイメージするのはとても難かしい事ですよね。でも、「もし日本人と中国人と韓国人が同じ場所で暮らしたら、、?」と考えるとその困難さは少し分かるような気がします。今回僕が接したバルカンの子供たちは本当に多種多様で、その文化もメンタリティーも驚くほどバラエティーに富んでいました。カメラを向けると踊り出すアルバニアの子供達のように陽気な子供たちもいれば、恥ずかしそうに友だちの陰に隠れてしまう子もいました。そんな子供たちが和やかに集う様を見ていると、少し明るい希望が湧いてくるような気がしました。異なった価値観を持つ人々が共存するには、互いに違いを認め合う事が大切なのだと思います。それは他民族間だけではなく、友人同士でも同じ事かもしれませんね。 |