らくだ新聞 第8回
シャフリサーブスヘ


 

暑さと撮影疲れでクタクタになってホテルに戻り、エレベーターに乗ったところで事件発生?僕の泊まっている部屋は6階なので[6]のボタンを押すと、押したボタンが押し込まれたまま戻らなくなってしまいました。エレベーターも全く動く気配がありません。「なんだ、これ~?」と必死に引っ込んだボタンを引っ張り出そうとしたのですが、全然出てきません。ふと脇を見ると「MOVEのボタンを押せ。」と書いてあります。操作パネルの下の方にあるグリーンのMOVEボタンを押すと、ガタ~ンと大きな音を発ててエレベーターが動きだしました。6階に着くとさっき必死でつまみ出そうとしたボタンが、バチ~ンという音と共にあっけなく戻りました。ガクッ。所変われば品変わると言うけど、色んなエレベーターがあるんですね。以前にフィレンツェのホテルで、入口と出口が違うと言うか階によって違う場所の扉がひらくエレベーターがあったんです。乗って反対側の壁(だと思っていた)に寄りかかってたら、いきなり壁が開いてすご~くビックリしたけど、、、。サマルカンドには4泊の予定で日程に少し余裕があったので、翌日は日帰りでシャフリサーブスに出かけてみる事にしました。ホテル内にある旅行代理店に相談したところ車を一日チャーターして$35という事なので、贅沢に一人で車をチャーターして行く事にしました。サマルカンドを出てしばらく走ると道は峠にさしかかります。道幅は思ったより広く、大きなトラックも楽にすれ違える位立派な道路です。これも社会主義時代の恩恵かもしれません。峠の頂上付近までくると空気が少しひんやりしてきます。遥か向こうに雪を頂くパミール高原が遠望できます。あの山の向こうはアフガニスタンだと、運転手が説明してくれました。「山の向こうが外国」という感覚は、日本人である僕にとってはいつまでたっても違和感があります。たとえばもし富士山の向こう側に北朝鮮があったら、どう思います?もしそうだったら日本が軍隊を持つ事に反対出来る人なんていませんよね。でも韓国はまさにそういう地理的状況にあるのです。道路の途中に何個所もある検問所は、アフガニスタンやタジキスタンから潜入するテロリストの為だと聞かされると、日本を取り囲む海というのは天然の要塞なのだとつくづく実感します。城の回りのお堀ぐらいで外敵を防いでいた日本は、ラッキーで平和な国なのだと思います。日本が島国である事が、国際感覚に大きな影響を与えている事は間違いありません。一般的に見れば日本のような国の方が特殊なのだと思います。

 
       
     
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